住宅の適正価格
最近の広告を見ると・・・
『ここまでやってこの価格!29万円/坪』
な〜んてのが氾濫してません?(^^;

いくら不景気・ローコスト時代・価格破壊といっても
ちょっと▲?※?○?△?と思う金額です。
企業努力?手抜き?いったいなぜこんなことがっ!?

確かに、杭や給排水の接続工事、セントラルヒーティングなどを含めると39万円/坪くらいにはなるらしいのですが、それにしても、私の常識範囲内では理解できない価格・・・う〜ん、不思議。

まず、要因の一つはこの
不景気
この不景気で仕事が無い大工さんは
赤字でも、住宅メーカーの仕事を請け負います(--;
これは大工さんに限らず、設備屋さん、電気屋さんにも言えることです。
赤字でも仕事が無いより有った方が良い
そうじゃないと給料払えないし・・・いつか景気も回復するさっ・・・(TT)って感じです。

当然のごとく、
建材などのメーカーも価格を下げます
ようは、
年間棟数を確保できる会社には、より多く安いものを売って年間売り上げを確保するのです。まぁ、これは企業努力の部類で、悪いことではありません(^^;

デフレ状態の昨今、とかく、みんなが自分の首をちょっとづつ締めている状態。
まるで、日本経済の縮図を見ているようですね。消費者にとって良いような・・・でも、やっぱり良くないのよ〜ん(^^;

聞いた話だと、
1棟の現場を請け負った大工さん(メーカーは殆ど丸投げです)経費が出ない状態・・・というか、ちょっとでも工期が延びたり、やり直しや変更があると大赤字になるんだとか。だから無理をしても工期内に終わらせようとします。その為には・・・手抜きがでてくることは必至でしょう。(--;

実際、建設中でも変更ということは多々有ること。(ちょっとしたことでね)
大工さんは
赤字が怖いから出来ないって言います。(その分の手間賃は貰えないらしい)
はたまた、営業から大工さんに
伝わっていないこともしばしば・・・(^^;

で、
「営業と打ち合わせしたとおりになってない!」(怒)状態になるわけです。

でも、この大工さんを責めると
可哀相です。彼らも必死なのですから・・・。

構造的なことをいうと、ちょっとづつ
手を抜く・・・というか、材料を減らしていることも有るようです。
例えば、基礎の鉄筋配列(配筋ピッチ)を
ちょっとづつ広くするとか、壁のボードの下地板が無い又は少ないとか、断熱材を隅々まで入れていないとか、気密テープを使わないとか・・・その範囲は色々です。
配筋が酷すぎる場合を除き、関係官庁などの
検査には影響がありません(^^;

※もともと木造住宅の構造などは設計者及び監理者に一任される部分が多いので、検査自体、厳しくないのが現状です。なので、設計者や監理者の責任が重要なのですが・・・実際は・・・(^^;

まぁ、
並みの工事では必ずやっているようなことを、これ見よがしに宣伝広告している会社も多いものです(爆) ある会社はHP上で嘘の広告してますし・・・う〜ん、アドレスを載せたいっ(^^;

で、そんな広告を見て、設計料さえ払えば、それくらいの価格で考えてくれると
誤解されている方が多くなっています。
設計士が考えたローコスト住宅は、もっと安いでしょ!』
ってな感じです(^^;

そんな方には私はこう言ってます。
『どのような住宅を建てたいか、設備をどうするか等によって
コストは変わりますし、建築費用でかかるものはかかります。手抜きをすれば安くはなるけどお勧めはできません。後で後悔しますよ』

赤字になることが判っている大工さんや業者さんが良い仕事をしてくれるわけがありません。
ローコストということは、悪いものを造るのとは違います。
必要な良いものを安価で提供するということ
です。
それには
限界限度があるのです。

それでは、
住宅の適正価格とは、いかほどのものでしょう。
こればかりは規模や仕様、プランにより異なるので
一概には言えません。(^^;

特に
釧路地方は地盤が悪い為、杭工事が少し高くなることが多いです。でもこれは必要不可欠なものなので省けません。しかし、中には未だに木杭(5〜10年くらいで腐ります)などで対処している施行会社も有りますから、見積価格が安すぎた場合注意してくださいね(^^;

一般的には、
1階の面積30坪だと杭数36〜40本
(本数があまりに少ない場合は要チェックです!気をつけましょう)
杭長が3mのコンクリート杭で施行金額は
40万円弱くらいでしょう。

あえて、
適正価格をいうとすれば・・・
杭工事は別として、内装の仕様は中程度+照明器具は中程度+いたってシンプルなプラン&構造&外装+セントラルヒーティング+一般的な断熱工法+一般的な気密工事+一般的な断熱サッシと断熱ドア・・・等などで

44万円〜/坪といったところが適正価格と言えるのではないでしょうか(^^;
(上を見たらキリがないし・・・下限価格と考えてくださいね)

実際のところ『
安かろう、悪かろう』でも良いから、安価で住宅を取得したい!という方は少ないと思います。できれば良いものを安価で・・・と思うはずです。

ローコストは値切るのとは違います。
知恵を絞って材料を吟味して組み合わせたり、構造材を効率よく配置できるプランを考えたり・・・。
ひとつひとつの積み重ね=ローコストとして価格に反映されるんです。

だから悩み苦しみ頑張っている設計士が多いんです。
あ〜今日も髪の毛が抜ける〜(笑)

そんな建築士に支払う
設計料金高いですか?安いですか?(^^;

注)安価の建物を供給している施行会社の全てが上記のような方法をとっているわけではありません。並々ならぬ企業努力で安価な建物を供給している会社もあります。そこの見極めが肝心なのですけど・・・難しいですよね(^^;

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一級建築士事務所 設計処 櫻